せっかくの週末だというのに、山に来てまで仕事の事を考えている。仕事三割をモットーにしているのに、このところ頭の中を占めているのは難題ばかり。なんだってんだ!昨晩の酒も残り、へぼな足どりで歩き始めたのはヤビツ峠からの表尾根です。
先週大倉尾根を歩きながら右手に見える迫力のある山々が気になり、次はあっちを歩きたいと思っていたら二週連続で来てしまった。朝日が差し込む登山道は丁寧に整備され歩きやすい。はずが、どういうわけか足が重いスタートでした。
疲れてんのかな。ぼそり口にするも、そんなヤワじゃない(はず)、なんて言うかもっとこう内から湧き上がるヤル気…そう、情熱だ。技術屋たるもの熱い志を持ってこそ。平均化だ、量産化だ、そんなもの。
視界が急に開けると三ノ塔山頂に着いた。まだ低い太陽が相模湾に浮かぶ。
先を進めば連なる尾根が塔ノ岳まで見渡せ、素晴らしい景色の一番高い地点。さっきまでの遅足も少し前向きに変わるころ、突然行先が見えないと思えば片側が切り落ちた崩落地点の上でした。
褐色の傾斜が谷に落ち込み、それを返すよう吹き上げる風を受け立ちつくす、迫力のある場所。
そういえば前に持ち掛けられた話が引っかかっている。手垢を残し美感を研ぎ澄まして一つ造った物、それを人員投じて大量生産・・・とな
アップダウンを繰り返し塔ノ岳山頂に着けば富士山の向こうに南アルプス、そして八ケ岳が白く勇ましい姿で見えました。今日はここで折り返しとしよう、先週の雪道はもう無いし。
心を躍らせた先週の白い雪は無惨にも泥と混じり、重くブーツの底に絡みついて嫌になります。
機内モードにしていた携帯の電波を繋げば一斉に鳴り出すメールの着信音、人の気など御構いなしの鼻息荒いメールなどここで読む気がしない、さっさと電波など切ってしまおう。
鳥尾山荘を過ぎると現れた覆い被さるような急峻な道に唖然とした。なんだこの登り返しは・・・さっき降りてきた道が遠くからだと急に見えました。
ふと聞こえてきたのは子供の歌声。え?不思議な思いで声をたどればベビーキャリア付きのデカいザックを背負った登山者が膝に手を付き大きく喘いでいる。声をかければ「限界ですよ~」と夫婦二人で満面の笑顔で返してくれました。ちょこんと顔を出したキャリアからも。笑
辛い辛いと笑って、笑顔で、そして歌って。ずいぶんと楽しそうに・・・
(そうだよな)
力をだして急登をガシガシ上がれば、もう疲れなどない。
もはや面倒な量産化も携帯のメールも上の空。谷からの風と共に言葉にならない楽しい歌声が空に響いていました。
こんにちは!
ソロの登り始めは特に自問自答が多いですね。
なんでこんなツラい思いしてとか
もう登らない!とか(笑)
でも山頂について景色見渡してる頃には
また登ろうって思っちゃうんですよね^^
あ、私は下山まで携帯は見ないことにしてます(笑)
充実した山ライフを送られてますねー。
この日は、表尾根ですか!
丹沢いいですよね。見えてる尾根を歩きたくなる気持ちわかります。
仕事を振り切って歩いてるのに、頭の中にグルグルグルと離れない感じありますね(笑)ソロの時ってわりとあるかも。
家にいても同じくグルグルしてるなら、体を動かしている分、得してますよ、きっとww
wishさん、こんばんは。
そそ、自問自答です。笑
それがなぜか答えが出ると言うか、納得するというか…体がツラいと冴えるかもですね。
携帯は電波を繋げていなと不安です。バッテリーも持ち歩きますし、着信が無いのに安心したりして、もう病気です。やだやだ
mokaさん、こんばんは。
丹沢歩きに充実しております。実はこの週も歩いて月に三回行きました。笑
頭でグルグルと、うんそんな感じです。それが最初はやだなーと思いつつも帰りには答え出て爽快になったりして、なんか山で救われてます。そうそう丹沢マスターのmokaさんに教えてもらいたい事がいっぱいあります。今度ご一緒して下さいね!